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圧力センサ不要で流路内圧を非接触計測できるマイクロ流体デバイス

デバイス内部の粒子変位をデジタル画像相関法(DIC/DVC)で解析することにより、流路内の圧力分布を非接触かつ非侵襲で可視化・定量化する新技術

Advantages

■ 完全非侵襲測定: センサや測定孔を設ける不要がないため、流れ場を一切乱さず、デバイス本来の性能を維持したまま圧力分布を高精度に測定可能
■ 設計自由度の向上: 構造が単純化されるため、流路設計の自由度が向上し、複雑なチップ設計や多層化にも対応可能
■ 小型化・低コスト化: センサ実装工程が不要となり、デバイスのさらなる小型化・軽量化および製造コスト削減に貢献

Technology & Background

マイクロ流体デバイスでは、流量制御および分析・診断精度の確保のため、正確な圧力測定が極めて重要である。しかし従来の圧力センサ内蔵型デバイスは、流路構造を複雑化させるだけでなく、微小流れ場に影響を与える可能性があり、小型化・高集積化の大きな障壁となっている。
本発明では、デバイスを構成する透明な樹脂材料(PDMS等)の内部に蛍光粒子を均一分散させ、流路内圧力によって生じる基材の微小変形を粒子変位として外部から観察する。取得画像を DIC/DVC 解析することで、流れを一切乱さずに圧力分布を定量的に算出することを可能とした。圧力センサそのものを排除するという発想により、従来とは異なる設計パラダイムを提供する。

Current Stage & Key Data

■ 開発段階: PDMS 製マイクロ流路デバイスを試作し、実際に試料を流した状態で基材内部の変位挙動を計測・解析済み。
■ 取得データ: 流路内径 100 μm の PDMS 製マイクロ流路チップに試料を流し、基材内部に分散させた蛍光粒子の変位を DIC 法により定量解析した。その結果、流路内圧約 100 kPa 条件下において、最大約 1 μm の粒子変位を安定して検出可能であることを実証した。本結果により、本手法が実用的な圧力レンジにおいて十分な感度を有することを確認している。
■ 次段階: 今後、実証用デバイスの高度化を進め、様々な試料・流体条件下での再現性・分化能評価を実施予定。

Partnering Model

本技術は、化学分析、医療診断、バイオテクノロジー、環境モニタリング、薬剤開発などの分野において用いられるLab-on-a-Chip、POCTデバイス、細胞培養チップ、マイクロリアクタなどの圧力制御が重要なマイクロ流体デバイスに応用可能です。センサレス圧力計測という新しい設計思想により、次世代マイクロ流体デバイスの高集積化・高機能化に貢献します。テックマネッジでは、熊本大学からの委託により、本発明にご興味があり、本発明のライセンス導入による製品化・実用化を検討していただける企業を募集しています。
また、熊本大学との秘密保持契約締結による未公開データ等の開示のほか、研究者と直接のご面談によるお打ち合わせも可能です。ご希望がございましたら何なりとご相談ください。

Principal Investigator

森田 康之 教授 (熊本大学 大学院先端科学研究部)

Patents & Publications

Patent:
- 国内特許出願済み(未公開)

Publications:
- 論文投稿準備中
- 熊本大学 JST 新技術説明会(2025年11月6日)
https://shingi.jst.go.jp/list/list_2025/2025_kumamoto-u.html 

プロジェクト番号:jt-05306