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ネフローゼ症候群モデル動物

独自に開発した抗ネフリン抗体刺激によりタンパク尿を発症するラットモデル。ネフローゼ症候群や糸球体疾患に対する新規治療薬の探索・病態解析に有用で、再現性が高く安定したモデルとして、創薬研究や薬効評価等での活用が期待される

利点

- ヒトに近しいメカニズムで病態を再現:ネフローゼ症候群の主因とされるネフリン自己抗体による発症メカニズムを再現。ヒトとラットの糸球体は形態や機能の多くが類似臨床応用性の高いデータ取得に繋がることが期待される。
- 独自開発の抗ネフリン抗体:ネフリンの機能部位を認識するネフリン特異的な抗体であり、重要部位の動態の検討も可能。市販の抗ネフリン抗体はネフリン分子の染色性が高くなく、モデル動物に関する報告もない。

研究背景と技術

慢性腎不全により人工透析療法を受けている患者は国内35万人を超え、その予備軍である慢性腎臓病患者数は約1500万人と推定されている、タンパク尿は腎疾患の増悪因子であるだけでなく、タンパク尿陽性者は、脳卒中、心血管疾患の発症率が3倍以上と報告されている。この治療にはステロイドや免疫抑制薬が使われているが、遷延・重篤化する症例が多く、より有効な治療法の開発が求められている。
本研究者らのグループは、30年以上にわたる腎臓病研究を通じて、ネフローゼ症候群とタンパク尿のメカニズム解明に貢献しており、特に糸球体上皮細胞(ポドサイト)のスリット膜がタンパク尿発症の責任部位であることを発見している。また、この研究を通じて、ラットにタンパク尿を誘発する抗体を取得しており、本抗体はラットに投与するだけで、タンパク尿が引き起こされる有用なモデルである。さらに、近年、微量のネフリン自己抗体が、ヒトのネフローゼ症候群の多くの原因であると報告された。この報告も踏まえ、本ラットモデルは、ヒトの病態を再現するモデルとして、その有用性が期待される。

筆頭研究者

河内 裕 先生 (新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎研究センター 腎分子病態学分野)

特許

出願中(未公開)

データ

- 本モデル動物は、6週齢のWistarラットに抗ネフリン抗体を単回静脈内投与することで作製。タンパク尿は抗体注射後24時間以内に引き起こされ、5〜8日目にピークに達する。
- 本モデルに対し、トピロキソスタットなどの薬剤投与により、薬効を確認。

企業との連携と今後の進め方

今回、大学にて長年使用してきた抗ネフリン抗体産生ハイブリドーマを寄託し、現在権利化手続き中です。本抗体を用いたモデル動物の販売・受託試験サービスに加え、本モデルを活用した創薬・薬効評価研究に関心をお持ちの企業パートナーを募集しております。
モデル販売、共同研究、試験委託など、連携形態については柔軟にご相談可能です。
本技術の詳細情報やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
ご興味をお持ちの企業様には、まず研究者とのWeb面談からご案内いたします。

プロジェクト番号:tt-05291