サイトロゴ

四基本味の味覚検査キット

食品素材を活用した、医療や介護の現場で簡便に使える味覚検査キットを共同開発していただける企業を募集しています

Advantages

■【簡便性】 患者自身が行うセルフチェック型のため短時間で簡便
■【低コスト・普及性】 高額な専用機器が不要で安価なため、味覚外来のみならず、専門医が不在の施設へも広く普及させやすい
■【実生活に即した評価】 咀嚼を伴う評価方法であり、食事中の実際の味覚に近い状態を評価できる

Background and Technology

 がん化学療法に伴う味覚減退や味覚過敏、感染症に伴う味覚障害、高齢者の味覚低下などの味覚障害は、これまで味覚外来をはじめとする臨床やヘルスケアの現場において、専用の検査キットや測定機器を用いて味覚の定量的な評価が行われてきた。しかし、現在、四基本味(甘・塩・酸・苦)すべてを簡便に測定できる主要な検査キットの供給が限られている。また、既存の専用測定機器を用いた検査においては、導入コストの高さや準備にかかる手間、さらには味質ごとの詳細な評価が難しいことなどが、幅広い施設への普及を妨げる要因となっており、医療現場では手軽な代替手段の確保が求められている。
 こうした臨床現場が抱える課題を解決するため、本研究者は、寒天などの食品素材を活用した新しい味覚検査法を考案した。特定の味質成分を含有させたキューブ型の基材を被検者自身が咀嚼して成分が口腔内に広がり味蕾を刺激し、味の感知の有無や種類を報告することで味覚閾値を判定する仕組みである。従来の検査手法が抱えていたコスト面や時間的負担をクリアできるだけでなく、実際の食事に不可欠な「咀嚼」という動作を伴うため、より実生活に近い自然な味覚評価が可能となる。専門的な設備を持たない一般医療機関や高齢者施設等でも容易に導入でき、患者のQOL向上が期待される。

Data

● 寒天を用いた検査法の試作・研究を通じ、臨床ニーズに合致した検査の実現性を確認済み。
● 寒天を基材として用い、容量(2.0 mL、2.5 mL、3.0 mL)と形状(キューブ型、ダイヤ型、ドーム型)の条件を変え、咀嚼回数と甘味・塩味の味覚強度を比較したところ、どの容量においても「キューブ型」の味覚強度が強い傾向があることが確認された。
● 乳がん患者を対象とした調査により、化学療法によって「味覚低下」だけでなく、食事の違和感に繋がる「味覚過敏」の症状も発現することが、他覚的検査によって明らかになった。

Expectations

長崎大学では、味覚外来や高齢者施設等の現場で使用可能な簡便な味覚検査キットを共同で開発・製品化してくださる企業を探しています。上記のとおり、現時点では寒天を用いた検証データのみですが、食品基材としては必ずしも寒天に限定されるものではありませんので、お取り扱いの食品基材でご検討いただくことで問題ありません。また、長崎大学との秘密保持契約の締結による未公開情報の開示や、発明者との面談も可能です。お気軽にお問い合わせください。

Principal Investigator

藤山 理恵 先生
長崎大学 医歯薬学総合研究科(歯学系) 助教

Patents and Publications

Publication:
・藤山理恵, "がん化学療法に伴う味覚障害" JOHNS (2026) 42, 84–87.

プロジェクト番号:jt-05668