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悪性脳腫瘍の高精度PET画像生成技術

MRI画像から高精度なメチオニンPET画像を生成することで切除範囲の精密な画像化が可能

Advantages

・T1強調画像・T2強調画像・造影差分の3種のMRI情報をAIに入力することで、造影T1画像のみの先行技術より高精度に腫瘍の真の広がりを捉える
・一般的なMRI画像から腫瘍の活動性情報を取得でき、PET装置がない施設での精密診断が可能
・生成画像の信号値は病理組織の腫瘍細胞密度と強く相関し、手術や放射線治療計画の精度向上に直接貢献する

Technology Overview & Background

悪性脳腫瘍の一種である膠芽腫の治療では、MRI画像で確認できる範囲を最大限摘出することが生存期間の延長に不可欠である。 しかし、現在のMRIでは捉えきれないほど微細に腫瘍細胞は周囲に広がっており、 この「見えないがん」の取り残しが、治療後の再発の大きな原因となっていた。この課題を解決する「メチオニンPET」は、MRIでは見えない腫瘍を可視化できる極めて有用な検査だが 、実施可能な施設が限られ、コストも高いという大きな制約がある。
本発明者らは、一般的なMRI画像からメチオニンPET画像をAIによって高精度に生成する技術を開発した。本技術では画像の階調を補正したT1強調画像、T2強調画像、造影効果を抽出した差分画像の3つのMRI情報をAIへの入力データとして活用する。この多角的な入力情報と独自の「前処理技術」によって、腫瘍の活動性をより正確に学習し、仮想PET画像を高い精度で生成することに成功した(下図)。従来の先行技術では造影T1強調画像のみを利用していたのに対し、本技術では複数情報の統合により精度向上を実現している。
これにより、PET装置のない施設でも、一般的なMRI画像を用いて非侵襲的かつ低コストで腫瘍の精密な範囲診断が可能となり、治療成績の向上が期待される。

Data

T1強調画像、造影T1強調画像、T2強調画像の均一化と差分処理を行い、Pix2Pixアルゴリズムを使って生成メチオニンPET画像を取得したところ、非常に精度の高い仮想PET画像が得られた(上図)。

Development Stage & Future Research Plans

・研究段階のプロトタイプを開発済み
・実用レベルに向けてUIの開発を希望

Principal Investigator

木下 学 教授(旭川医科大学医学部 脳神経外科講座)

Expectations

本技術は、ソフトウェアとして既存の医療システムに統合できると考えています。ライセンス契約や共同研究を通じて、PACSビューワ、手術ナビゲーションシステム、放射線治療計画ソフトウェア、手術シミュレーションソフトなどを開発されている企業様との協働開発を希望いたします。旭川医科大学との秘密保持契約締結による未公開データ等の開示の他、研究者との直接のご面談によるお打合せも可能です。

プロジェクト番号:407