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PF4中和抗体:がん関連Tregを選択的に抑制する新規治療薬

腫瘍微小環境のTh1-Treg分化を局所的に抑制することで自己免疫副作用(irAE)を回避する

Advantages

・腫瘍周辺微小環境がターゲット:全身の免疫系への影響を極小化し、腫瘍内のマクロファージ由来PF4のみを選択的に抑制する新規メカニズム
・irAE(自己免疫副作用)の回避:正常なTregを保持し「がん関連Th1-Treg」だけを抑えるため、既存免疫療法で生じる自己免疫副作用を回避する
・既存薬と同等の強力な薬効:自己免疫を誘発しない安全性を持ちながら、抗CTLA-4抗体に匹敵する腫瘍縮小効果を実証

Current Stage and Key Data

・In vivo(マウス):Pre-clinical Stage。2種のがんモデル(MC38、B16F10)にて、樹立した抗PF4中和抗体の抗腫瘍効果と自己免疫回避のPOCを取得済み。
・ヒト臨床データ:TCGA解析にて、PF4およびマクロファージ(CD11b)の高発現が予後不良と相関することを確認。
・免疫抑制の要因Arg1+ TAMの特定: 遺伝子改変マウスで腫瘍内の同細胞を除去した結果、Th1-Tregの減少と抗腫瘍免疫の活性化、それに伴う腫瘍増殖の抑制を確認した。
・Th1-Treg分化を誘導するTAM由来のPF4の同定: Treg細胞への添加培養および欠損マウスの解析から、PF4がTh1-Tregへの分化をしているメカニズムを解明した。
・PF4中和抗体の薬効と自己免疫回避の確認: 担がんマウスへの抗PF4抗体投与時に、抗CTLA-4抗体に匹敵する抗腫瘍効果を示しつつ、自己免疫反応が見られないことを確認した。

Partnering Model

・共同開発パートナーの募集:新規がん免疫治療薬の実用化に向け、「新規ヒト化PF4中和抗体の作製・最適化段階」から共同で開発を進めるパートナー企業を募集しています。
・評価用抗体の提供(有償MTA):貴社内での薬効評価やメカニズム検証のための抗PF4中和抗体(#6-1-5)を有償MTA下での提供が可能です。

Background and Technology

【背景と課題】 既存の免疫チェックポイント阻害剤(抗PD-1/CTLA-4抗体など)は広く普及しているが、全身の免疫系に作用するため、自己免疫疾患などの免疫関連副作用(irAE)の誘発が課題となっている。
【腫瘍関連Treg誘導メカニズムの発見】 腫瘍微小環境にはがん免疫を抑制するTh1-Tregが蓄積している。発明者らは、腫瘍関連マクロファージ(Arg1+ TAM)が分泌するケモカイン「PF4 (CXCL4)」が、このTregの分化を誘導していることを解明した。
【解決策と効果】 PF4中和抗体により、腫瘍局所でのTh1-Treg分化を選択的に阻害することを明らかにした。全身の正常なTregには影響を与えないため自己免疫疾患を回避しつつ、抗CTLA-4抗体と同等の腫瘍増殖抑制効果を示す、安全性の高い治療アプローチとなることが期待される。

Principal Investigator

山本 雅裕 教授(大阪大学 微生物病研究所 感染病態分野 / 免疫学フロンティア研究センター)

Patents and Publications

特許出願中(未公開)
DOI: 10.1126/science.adn8608

プロジェクト番号:wl-05597