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ケイ素含有多環式キノン化合物を基盤とする新規クラスのフェロトーシス阻害剤

アルツハイマー病・パーキンソン病・脳梗塞・心筋梗塞・急性腎障害などに対する新しい治療アプローチを提供する候補化合物

Advantages

- アポトーシスには影響を及ぼさず、フェロトーシスに対して選択的な細胞保護活性を示す
- 多環式キノン骨格へのシリコン置換により、非置換体や既存阻害剤と比べて高いフェロトーシス抑制活性を示す

Technology Overview & Background

フェロトーシスは、鉄依存的脂質過酸化を特徴とする、アポトーシスとは異なるプログラム細胞死であり、細胞内遊離鉄の増加に伴う脂質ラジカル連鎖反応の進行を介して、細胞膜障害および細胞死が誘導される。近年、フェロトーシスは、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患、心筋梗塞や脳梗塞後の虚血再灌流障害、さらには急性腎障害を含む多様な病態の発症・進展に関与することが報告されている。これらの病態では、過剰な脂質過酸化や鉄代謝異常が組織障害を増悪させることから、フェロトーシスの制御は疾患進行の抑制や臓器保護を目的とした新規治療戦略として期待されており、創薬標的としても注目を集めている。これまでに報告されているフェロトーシス阻害剤の多くは抗酸化物質やラジカル捕捉能を有する化合物であるが、化学構造の多様性や作用特性に関する知見は依然として限られており、有効性、選択性、臨床応用性の観点から改善の余地が残されている。そのため、新たな作用機序を有するフェロトーシス制御化合物の探索および評価が求められている。
本研究では、大阪大学オリジナル化合物ライブラリーからフェロトーシスを効果的に抑制する化合物群を同定した。なかでもケイ素含有多環式キノン化合物は高い阻害活性を示した。本化合物は、既存のフリーラジカルスカベンジャー型阻害剤とは異なる新規骨格新規骨格を有しており、今後のリード最適化によるさらなる性能向上と、新たな治療薬としての創薬展開が期待される。

Data

- ヒト尿細管細胞株(HK-2 細胞)における ML162 誘導フェロトーシスモデルで、既存阻害剤エダラボンとの比較により、より強い細胞保護活性を確認した。
- 異なる機序のフェロトーシス誘導剤を用いた検証でも、一貫した細胞保護効果を確認した。
- アポトーシス誘導条件下では保護効果を示さず、フェロトーシスに対する選択的作用を示した。

Expectations

大阪大学では、本技術を基盤とした治療薬開発に関し、以下のような形での協業・ライセンス導入をご検討いただける製薬企業様を募集しております。
- 本ケイ素類縁体および関連化合物を出発点としたリード最適化・前臨床開発
- ケイ素含有多環式化合物の構造を活用し、他標的創薬への横展開(共同研究等)
ご関心をお持ちいただけましたら、まずはオンラインミーティングや技術説明会の場を設定し、詳細データのご紹介および貴社ニーズとの適合性について意見交換させていただきます。お気軽にお問合せください。

Principal Investigator

有澤 光弘 教授 (大阪大学大学院 薬学研究科)
本間 拓⼆郎 講師 (大阪公立大学大学院 医学研究科)

Patents and Publications

特許出願済み(未公開)
本件に関する論文情報はダウンロード資料に記載しております。

プロジェクト番号:tt-05549