Advantages
- 有効な治療選択肢が極めて限定的なトリアゾール耐性肺アスペルギルス症に対する画期的な新規薬剤候補 。
- 外用抗真菌ジェネリック薬であるルリコナゾールを剤形変更しリポジショニング薬。
- 臨床現場で既に使用されている薬剤同士の組み合わせであり、かつルリコナゾールは低用量で効果を発揮するため、副作用リスクが低減。
Current Stage and Key Data
- In vitro評価: トリアゾール耐性 Aspergillus fumigatus 11株に対し、イトラコナゾールと少量のルリコナゾールを併用。チェッカーボード法にて、耐性菌の薬剤感受性の相乗的な向上を確認。
- In vivo評価: 耐性菌感染カイコモデルにおいて、本併用療法群は無治療群および各単剤投与群と比較して、有意な生存期間の延長を実証。
Partnering Model
- 開発元大学との協働による技術評価、特許ライセンス導入、または共同研究開発の実施。
- 対象パートナー:抗真菌薬開発、あるいはドラッグ・リポジショニングに注力する製薬・バイオテック企業。
Background and Technology
肺アスペルギルス症は、真菌であるAspergillus属の感染によって引き起こされ、侵襲性、慢性、およびアレルギー性気管支肺アスペルギルス症に大別される 。特に慢性肺アスペルギルス症は、免疫不全や呼吸器疾患を背景とする予後不良な疾患であり、世界で300万人以上が罹患し、5年生存率は50~60%に留まる。近年、第一選択薬であるトリアゾール系抗真菌薬に耐性を持つA. fumigatusの増加が深刻な課題である。耐性株による感染症は致死率が最大90%に達する場合もあり、WHOの「真菌優先病原体リスト(2022年)」において、A. fumigatusは最も優先度が高い「Critical Priority Group」に指定されている。
私たちは、トリアゾール系抗真菌薬が主にCyp51Bを阻害することで抗真菌作用を発揮すること、および白癬等の外用薬に用いられるイミダゾール系抗真菌薬ルリコナゾールが主にCyp51Aを阻害することを見出し、本発明に至った。
Principal Investigator
馬嶋 秀考 助教(千葉大学 真菌医学研究センター)
Patents and References
- PCT特許出願中