Advantages
- “ゲノム改変なし”の簡便操作で、タンパク質/化合物/核酸などの対象分子をウイルスに挿入可能(最新の臨床分離株も、そのまま評価可能)
- エンベロープウイルスに幅広く汎用可能
- ウイルス吸着・侵入を数時間(2時間の実証データ取得)で発光・蛍光測定でき、評価期間を劇的に短縮可能
ー 蛍光・発光レポータータンパク質等をウイルスにパッキングでき、ウイルス1粒子単位で定量検出が実現
Background and Technology
従来のウイルス力価評価や検出は、ウイルスのゲノムを直接改変し、レポーターウイルスを作出することによって行われる手法が主流である。しかし、こういった手法には高度な遺伝子操作と、ウイルス複製後のシグナルを検出するため一定の時間を要するため、より迅速な検出、さらには患者から分離された最新の野生型(変異株)に即座に対応できないという課題があった。
本発明の革新性は、ウイルス側には操作を加えず、宿主細胞側の操作のみで、ウイルスを1粒子から検出可能な点である。具体的には、目的タンパク質(蛍光・発光レポーターや治療用タンパク製剤)と、ウイルス構造内部タンパク質との「キメラタンパク質」を、あらかじめ宿主細胞内で発現させておき、ウイルスを感染させることによって、目的タンパク質が自発的にウイルス粒子内部へとパッキング(内包)される仕組みである。 本発明により、本来の感染性を維持したまま、感染状態を可視化する感染性ウイルス粒子が構築可能となる。このシステムによって、治療用候補化合物の評価スクリーニング、感染症の迅速検出、蛍光・発光タンパクと候補製剤を粒子にパッキングして細胞内挙動や阻害能をダイレクトに追跡する研究プラットフォーム、として応用可能である。
<技術の原理>
宿主細胞に、機能性分子(レポータータンパク質等)と構造タンパク質との「キメラタンパク質」の発現細胞を用意するだけで、ウイルスを感染させると、構造タンパク質に引きずられて、ウイルス内に機能性分子が挿入される。
Data
Expectation
現段階:幅広いエンベロープウイルスへの目的タンパク質パッキング、その性能のコンセプト実証が完了
• 治療薬メーカー様へ: 新規化合物や抗体、DDS送達用タンパク製剤のハイスループットスクリーニング(HTS)および変異株モニタリングに導入いただけます。共同研究・開発コラボレーションも歓迎です。
• 診断薬メーカー様へ: 患者検体中の生きたウイルスを、ゲノム抽出や長い培養を待たずに上清の発光・蛍光シグナルとして超迅速に検出する「次世代診断キット」として活用を期待いただけます。検出評価・診断技術開発のコラボレーションパートナーも募集致します。
• 研究ツール提供会社様へ: 遺伝子組換え操作を行うことなく簡便にレポーターウイルスを調製できる「専用宿主細胞株」や「アッセイキット(試薬)」としての製品化、研究ツールとしての販売が想定されます。
各項目にご関心をお持ちの企業様と、先ずは詳細のご説明、ディスカッションからお願いできれば幸いです。
Principal Investigator
札幌医科大学 感染学講座微生物学分野 講師 山本 聡、准教授 小笠原 徳子
Patents and Publications
出願済(未公開)