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がんのマルチキナーゼ阻害薬耐性を解除する新規標的

チロシンナーゼ阻害薬が誘導するGTP代謝依存性を標的とし、IMPDH阻害によるGTP枯渇を介してレンバチニブ感受性を増強する

Advantages

・多様な阻害薬への応用:レンバチニブだけでなく、ソラフェニブやレゴラフェニブなど他の薬でも効果があることが確認されている。
・幅広いがん種への展開:肝細胞がんだけでなく、腎細胞がん、甲状腺がん、肺がんでも有効であることを実証した。多くの固形がん治療への応用が期待できる。
・既存薬活用による開発も可能:IMPDH阻害薬として知られているリバビリンやミコフェノール酸などのリパーパシングによる開発も可能。

Current Stage and Key Data

・in vitroおよびin vivoにおけるPoCを取得済み。
・非臨床試験において、レンバチニブとリバビリンの併用が抗腫瘍効果を示すことを確認。

・肝癌モデルマウスを用いた実験において、レンバチニブ(2mg/kg)とリバビリン(25mg/kg)を併用投与した群は、各単剤投与群と比較して有意な腫瘍体積の縮小を示した。
・PCIF1の発現抑制が、レンバチニブ感受性を高めることを確認した。
・IMPDH2阻害による効果が、外因性のグアノシン添加によってキャンセルされることから、GTP枯渇が耐性獲得の作用機序であることを実証した 。

Partnering Model

低分子化合物によるがん治療薬開発企業:特に、マルチキナーゼ阻害薬 (MKI) の開発または適応拡大を目指す企業やIMPDH阻害薬 の新規開発を行っている企業との提携を希望します。
共同研究による貴社開発化合物の評価・検証:大学が保有する独自の耐性細胞株(C3B等)および評価系を用い、貴社が開発中の医薬品(MKIまたはIMPDH阻害薬)について、併用による抗腫瘍効果および薬剤耐性克服効果の検証実施することが可能です。
ライセンス:本研究成果に基づき大学が出願中の特許(マルチキナーゼ阻害薬とIMPDH阻害薬の併用療法)について、ライセンス契約を締結し、実用化に向けた開発を進めていただけるパートナーを求めています。

Background and Technology

 臨床上の課題:レンバチニブは肝細胞癌治療のキードラッグであるが、単剤での奏効率は約25%であり、多くの症例で耐性が生じることが課題である。この耐性獲得メカニズムが解明されれば、肝細胞癌だけでなく、マルチキナーゼ阻害薬を用いる多様ながん種における奏効率向上にも寄与できることが期待される。
 独自のスクリーニング系と標的同定:発明者らは、レンバチニブに高度な耐性を示す新規肝癌細胞株「C3B」を樹立した。この細胞株を用いたCRISPR-Cas9ゲノムワイドスクリーニングを実施し、数万の遺伝子の中からレンバチニブ耐性の鍵を握る遺伝子としてPCIF1とその下流のIMPDH2を特定することに成功した。

Principal Investigator

田口 歩 教授(名古屋市立大学)

Patents and Publications

特許出願中(未公開)

プロジェクト番号:wl-05219