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ポインティングはもう限界? VR文字入力の発想転換

「狙う」から「なぞる」へ。手の震えに影響されにくく、誰にでも使いやすいVR文字入力インターフェース

Advantages

- 狙わなくていい、直感的な入力:一筆書きのようになぞる「3次元ジェスチャ入力」により、手の震えがある高齢者、VRの初心者や子どもでも容易に入力できる。
- 身体的負担(疲労)の軽減:ユーザを中心に奥へ凹んだ曲面にキーを配置。腕の自然な回転だけで全キーに届き、長時間の利用でも疲れにくい。
- 専用ハードウェア不要:一般的なVRコントローラがあれば動作するため、追加のハードウェア投資が必要ない。
動作イメージは下記の動画で確認できる。
https://www.youtube.com/watch?v=MOcTrl_Ik8E

Background and Technology

VR(仮想現実)アプリケーションの文字入力は、空中に浮かぶ仮想キーボードをレーザーポインター(レイ)で1文字ずつ選択する方式が一般的である。しかし、この方式は入力に時間がかかる。しかも、空中の小さな的を狙い続けなければならないため、手元がブレやすい高齢者やVR機器に不慣れなユーザ、子どもには扱いが難しかった。
 本技術は、この課題を解決するために開発された新しい文字入力インターフェースであり、特徴は次の2点である。(1)仮想キーボードをユーザを囲むように球面状に配置する「球面キーボード」、(2)キーボードをなぞるようにコントローラを動かして文字を入力する「3次元ジェスチャ入力」だ。入力は次の3ステップで完結する。

- ステップ1:VR空間内に球面キーボードを表示する。
- ステップ2:球面キーボードのキーをなぞるようにコントローラを動かし、一筆書きで文字を入力する(下図(a))。
- ステップ3:VR空間に表示された予測変換の候補から正しい単語を選択し、入力を確定する(下図(b))。

「球面キーボード」とは、仮想キーボードのキー配置を、ユーザを中心とする球面状にしたものだ。一般的な平面配置のキーボードでは、外側のキーほどユーザの視界からは斜めに見え、狭く感じられる。そのためレイを正しく当てるための微妙な調整が必要で、疲労や入力ミスが増えやすい。球面キーボードは、この弱点を解消する。外縁部のキーも中央部と同じ面積で表示されるため、レイでも狙いやすく、入力ミスの低減やキーボードUIの小型化が見込める。手首や肘の回転も平面キーボードより少なくて済むため、疲労軽減にもつながると考えられる。

「3次元ジェスチャ入力」とは、コントローラを持った手でキーボードの上をなぞり、文字を入力する方法だ。スマートフォンの2次元キーボードにある「スライド入力(Slide to Typeやグライド入力とも呼ばれる)」の3次元VR版といえる。手首や指先だけでレイを操作する一般的な方式と異なり、肘や腕を動かして入力するため、手元の細かな操作を必要としない。VR機器に不慣れな人や子ども、高齢者にも扱いやすいのはこのためだ。

一方で、体を動かす範囲が広い分、疲労感が増すのではという懸念もある。そこで本技術では予測変換機能を備えた。ジェスチャ入力の途中でコントローラの軌跡から単語を予測し、候補をVR空間に表示する。ユーザはコントローラのボタンで候補を選ぶだけで、文字を全て入力し終える前に単語を確定できるため、身体的な負担を抑えられると期待される。

Current Stage and Key Data

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Partnering Model

筑波大学では、本技術の実用化や共同開発に関心をお持ちの、VRソフトウェア・コンテンツ開発企業や、VRを活用した事業・サービスを展開する企業を求めています。
教育や福祉・介護など、バリアフリーな配慮が求められるVR領域はもちろん、あらゆるユーザに開かれたユニバーサルな文字入力インターフェースとして活用いただけます。貴社が開発・提供するVRコンテンツへの導入を、ぜひご検討ください。
日本語配列への対応やアルゴリズムの最適化、実証実験など、実用化に向けてともに取り組んでいただける共同研究・開発パートナーを歓迎いたします。

Principal Investigator

志築 文太郎 教授(筑波大学 システム情報系)

Patents and Publications

特許第7442783号

プロジェクト番号:da-05699