サイトロゴ

生きたまま・抗体フリーで細胞種を即時判定する核画像AI解析技術

細胞を損なわない非破壊検査で、再生医療製品の品質評価(QA/QC)と病理診断を効率化

Advantage and Core Benefit

●高精度かつ非破壊での細胞識別:
生細胞(Hoechst染色)や組織切片(DAPI染色)を対象に、1枚の高解像度2D画像からCNNを用いて96〜99%以上の精度で識別。接着細胞を剥がさず検査可能。
●プロセスの簡略化とコスト削減:
特異的抗体やFACS、scRNA-seq等の高価・長時間のプロセスが不要。安価な汎用DNA蛍光色素のみで処理時間とコストを大幅に抑制。
●多様な細胞種への適用:
神経細胞や線維芽細胞のほか、組織切片内の神経幹細胞、軟骨細胞、水晶体細胞など多様な細胞種の識別を実証済み。

Background and Technology

細胞種の迅速・正確な識別は、基礎研究から再生医療の品質評価まで極めて重要である。従来の手法(免疫染色、FACS、scRNA-seq等)は細胞マーカーに依存し、高コストで時間を要する。接着細胞では剥離処理による特性変化リスクも課題であった。
本技術は、「細胞核内のDNAマクロ配置(ヘテロクロマチン構造の濃淡)に細胞種固有の特徴が存在する」という着想に基づく。共焦点レーザー顕微鏡(主に160倍対物レンズ)で取得した核の単一断面(1平面)の2D白黒画像に深層学習(CNN)を適用。抗原マーカーに頼らず、安価な核染色のみで高精度な細胞種分類に成功した。

Data

人間の目では判別困難な核染色画像から、AIを用いて極めて高い精度での識別を達成している。
※実証データはすべてマウス由来
●生きた培養細胞(Hoechst染色):平均99%超の精度
ニューロン(99.88%)、P19細胞(100%)など4種の細胞で実証
(※学習に用いていないES細胞由来神経細胞に対しても99.25%で識別可能)。
●固定組織切片(DAPI染色):平均96%超の精度
神経幹細胞(97.95%)、ニューロン(96.95%)など頭部組織内の4種で実証

Expectations

本技術の実用化・社会実装に向け、以下の用途・企業群との連携を想定している。
●再生医療・細胞製品製造企業(細胞シート等):
製造工程の細胞品質評価(QA/QC)。目的細胞の均一性や異常細胞の混入を非破壊で検査。
製薬企業・CRO:病理組織切片からの細胞プロファイリング。がん組織等の細胞分布を抗体フリーで迅速評価。
●光学機器メーカー:
顕微鏡バンドル用の画像解析ソフト製品化。自動判定(オートセグメンテーション等)システムの構築。

企業との連携形態としては、主として技術顧問や学術指導等を希望。実証・開発は企業主導となるが、画像取得条件の工夫や低倍率レンズへの応用等、独自ノウハウの提供で開発を強力に支援します。
また、現状の検証データはマウス由来だが、ヒトiPS細胞由来神経細胞への適用など、ヒト細胞への応用展開におけるアドバイスも可能です。

Principal Investigator

斎藤 哲一郎 教授(千葉大学 大学院医学研究院)

Patents and Publications

Patents
  WO2026160417
Publications
  https://doi.org/10.64898/2026.04.28.721280

プロジェクト番号:dd-05717