サイトロゴ

新規のうつ病・うつ尺度バイオマーカー「脳波の位相リセット」による測定・ヘルスケアデバイス

「脳波の位相リセット」現象を用いた、うつの測定アルゴリズムや、うつ程度のモニタリングツールのご提案

Advantages

- 無意識の脳波活動で生じる「位相リセット」現象を解析。患者の主観に依らず、意図的な操作も不可能な、客観的かつ非侵襲的な、“うつ”のバイオマーカー。
- 大がかりな機器は不要で、安価な簡易脳波計を用いて数分間で計測が完了。ユーザーの負担を最小限に抑えられる。

Background and Technology

うつ病は生産性や生活の質を著しく悪化させる深刻な社会問題である。現在の診断は専門医の問診や主観的な自己申告に頼ることが多く、客観的なうつの指標も、明確には確立されていない現状がある。また、症状が軽い初期段階の“うつ”に気づくことは難しい。

筑波大学の森田昌彦教授は、長年にわたる脳の神経ネットワークとAI研究から、「脳波の位相リセット」がうつのバイオマーカーになることを発見した。位相リセットとは、脳波の振幅が小さくなった際に波のタイミング(位相)が急激に揃う現象であり、健常者においても日々無意識に発生している。森田教授らはこの脳波の位相リセット現象の発生頻度や連続的に発生する現象をモニタリングすることで、個人の「うつ気分の強さ」や「うつ症状の重症度」を判定できるアルゴリズムを開発した。

脳波の位相リセットの測定には大掛かりな医療用脳波計を必要とせず、簡易的な脳波計で十分である。よって、日常的な脳波計測と本技術によりうつ気分のモニタリングが可能となるだろう。これは、うつ病の早期発見やうつ症状の記録といった臨床的なメリットのほかに、職場や家庭におけるメンタルヘルスチェックのようなヘルスケアサービスへの応用が期待される。

さらに、脳波の位相リセット現象は、うつ症状以外にも、睡眠状態の評価や認知症・ADHDなど他の精神疾患との関連が示唆されつつある。将来的には、本技術をこれらの疾患の早期発見や診断にも応用できると期待される。

Key Data

- 協力者(未治療の成人)の脳波データを解析した結果、位相リセットに関する特徴量が、自己評価式抑うつ尺度(SDS)スコアと強い相関を示すことを確認した。
- 構築した予測モデルにより、中等度〜重度の症状を持つ個人と軽症の個人を、8割以上の精度で識別可能であることを実証した。

Expectation

筑波大学では、本技術にご関心をお持ちの脳波計メーカー、医療機器メーカー、ヘルスケア関連企業の皆様とのパートナーシップを募集しています。貴社の強みや事業領域に応じて、以下のような連携をご提案します。
- 脳波計メーカー・医療機器メーカー様へ:貴社が開発する脳波計の新たな解析機能として本アルゴリズムの導入はいかがでしょうか。
- ヘルスケア関連企業様へ:本技術を搭載した脳波計や医療機器を活用し、ストレスモニタリングや、メンタルヘルス管理サービスなど新たな事業の創出をご提案します。
- 新たな応用領域に関するアイディア募集:うつ以外に、睡眠の評価や認知症、ADHDなどの精神状態と位相リセットとの関連も示唆されています。共同での研究態勢をご相談できます。

大学との秘密保持契約を締結いただけますと、技術の詳細情報をお見せいたします。また、貴社での事業化に向けた技術検証や開発について大学側の支援を希望される場合は、共同出願や特許ライセンスをご相談できます。うつ病以外の新たな応用領域に注目した新規事業や共同研究のアイディアも歓迎いたします。

Principal Investigator

森田 昌彦 教授(筑波大学 システム情報系 知能機能工学域)

Patents and Publications

- 特許出願1:WO2024/162387(PCT/JP2024/003046)
- 特許出願2:WO2025/023155(PCT/JP2024/025846)
- 他、出願中特許(未公開)あり
- 論文 Morita M, et al.,Scientific Reports (2023) 13:14036. DOI: 10.1038/s41598-023-40582-y https://doi.org/10.1038/s41598-023-40582-y
- 他、投稿中論文あり
- 筑波大学プレスリリース: https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20230904180000.html

プロジェクト番号:da-05663